医療分野での赤外線の応用

赤外線ヒーターは加熱対象物に非接触で熱を伝え、制御性に優れています。
そのため、繊細なプロセスやクリーンルームで正確に使用することができます。

赤外線は、製造業の分野で長年用いられていますが、この技術が医療技術に使われるようになったのは比較的最近のことです。

最新の赤外線ヒーターは、単に熱を提供するだけではありません。赤外線技術の大きな利点は、輻射加熱により空気やガスなどの接触型の熱伝達媒体が不要であることです。これにより、汚染が最小限に抑えられ、クリーンルームや真空下での使用が可能になります。

医療用品に赤外線加熱を用いるメリット:

  • 造粒物の乾燥
  • 特殊コーティングの乾燥、不織布や織物のラミネートや接着
  • 絆創膏上の接着剤の活性化
  • 医療用品に用いられる包装機での加熱プロセス
  • ブリスター、トレイ、歯の保護のためのプラスチック形成
  • 血液、輸液、ドレナージ用の封止
  • プラスチック容器のバリ取り
  • 医療用3Dプリント

医療用品への赤外線の導入事例をご紹介します

プラスチック加工への赤外線加熱:熱溶着、成形、バリ取り

赤外線によるバイオプラスチックの成形前加熱

赤外線加熱は、フィルターの非接触での溶着が可能になり、チューブ上のシュリンクフィルムの熱収縮に用いられています。
射出成形されたプラスチック材料の不要なバリを簡単に溶かして除去することができます。

また、赤外線のもう一つの利点は、製品の加熱エリア以外の部分を加熱することなく、端や角、非常に小さな部分を部分的に加熱できることです。

赤外線による紙や不織布の効率的な乾燥と仕上げ

医療分野における紙・不織布の赤外線による乾燥
赤外線加熱システムがどのように紙や不織布の生産量を増加させるかをご覧ください。

ここでは、ろ過材の生産における乾燥工程を改善する赤外線ブースターと、医療・衛生用不織布の効率的な乾燥のための赤外線システムをご紹介しています。